漢方講演会のお知らせ

令和3年10月15日(金)9時30分から2時間、静岡市清水区の飯田生涯学習交流館にて

「なんとなくの不調を整える」

「身体がだるい、疲れやすい、食欲がない、寝つきが悪いなどの病院に行くほどではないけれどなんとなく調子が悪い。そんな自分の体を見つめなおし、自分の不調の原因を知り、早めに対処するためのツボや自分でできる方法を学び、体に優しく疲労回復や夏バテ予防にもなる薬膳料理で体を整える。」

と題し、漢方のお話をさせて頂きます。

詳しくは、飯田生涯学習館まで。

お問い合わせ先電話番号:054-364-0911

(そのため薬剤師鈴木は13時からの出勤となります。よろしくお願い致します。)

誰でも起こる血糖値の変動

 血糖値に注意しなければいけないのは、糖尿病の方だけだと思っていませんか?その一口、もしかしたら急激な血糖値の上昇をまねいているかもしれません。
最近やたら眠い、集中が続かない、イライラする、吐き気、頭痛があるといった方は、もしかしたら血糖値の大きな変動が起きている可能性があります。血糖値の大きな変動がなぜいけないかと言うと、血糖値を整えるインスリンがでる場所「膵臓」に負担がかかってしまうからです。負担がかかると、インスリンの出方が悪くなったり、インスリンが効きにくい状態となり、その結果、糖尿病になってしまいます。糖尿病は、腎臓、目、神経なども壊してしまう恐ろしい病気です。
 血糖値を急激にあげないための食事法として、食べる順番が大切です。①サラダ、海藻、キノコ類→②肉、魚、豆類、卵→③ご飯などの糖質類の順に、ゆっくりよく噛んで食べることで、血糖値の大きな変動を抑えることができます。
 漢方薬では、八味丸や白虎加人参湯、柴胡桂枝乾姜湯などが使われます。八味丸は、「消渇、小便すること反って多し(金匱要略)」の条文、つまり飲んだ水がそのまま小便として出て、内が潤されず、喉が乾く者に使うという応用で、糖尿病に使われます。ただし、漢方薬は証を合わせること(体質にあったものを選ぶこと)が大切なので、自己判断で飲まないようにして下さい。
 糖尿病に、山芋がよいというお話があります。これは、山芋に含まれるレジスタントスターチという物質が血糖を上がりにくくすると言われています。そして、面白いことに、八味丸の中にも実は、”山薬”(山芋)が含まれています。山薬は、八味丸の中の地黄と手を組んで、熱感、口乾、疲労を治します。昔から使われている生薬が、現代の研究でも同じようによいとされているのは、面白みがあります。
大澤真以