麦門冬の実

骨をとかさないように

 2021年の丑年もあと数日になった朝、テレビで北野天満宮の牛が映りました。北野天満宮は平安京の北西に道真公の霊を鎮めるために作られたとその2日前に番組で見たばかりでした。 12/22、テレビをつけた途端、骨をとかすという言葉が聞こえてきました。NHKの英雄たちの選択で菅原道真のことを取り上げていました。この場面を見るのは2回目です。前回は「骨を鎖す」で骨をとかすと聞こえたけれども、とざすの聞き間違いかもしれないと思いました。このことについて、以前「骨を開く」というタイトルでむつごろう・むつみ新聞198号に書きました。今回はしっかり、とかすと聞こえましたので、訂正させてください。「骨を鎖す」で検索したところ、積毀骨を銷す(せっきほねをしょうす)という言葉があることを知りました。悪口が積み重なると骨を溶かしてしまうということです。字をよく見ると、鎖ではなく銷です。NHKで見たのも銷の見間違いだったのか確認できませんでした。 積毀銷骨の出典は今から2000年以上前の史記のようですが、2015年「骨粗鬆症の危険因子としての慢性の精神的ストレス」という論文があります。漢方薬を飲むことでストレスが軽くなれば、骨粗鬆症からくる痛みもよくなりそうですね。骨を溶かさないように、今年も頑張って続けて飲んでください。

写真は麦門冬の実です。とてもかわいいですよね。

牡丹の明日香がお出迎えしています

 あけましておめでとうございます。お正月咲牡丹(ぼたん)がピンク色の花を咲かせ、皆様のご来店をお待ちしています。明日香という品種です。いつもお世話になっている先生から毎年頂いていて、力強さを感じる牡丹の中で、明日香はかわいらしさを感じます。

 自然では4月半ばに花を咲かせます。春のお彼岸で食べるぼたもちは、牡丹が春に咲くことからきています。むつごろう薬局の駐車場とお店の間に3つの白い鉢があるのをご存じですか?咲き終わった牡丹を植えています。今は木質化した幹だけが見られます。春になると芽から真っ赤でまるで卵管采(生殖器の一部)のような形の葉を広げ始めます。木心を除いた牡丹の根は、牡丹皮という生薬です。牡丹の芽からも想像できるように血に働きます。熱を帯びてしまい滞っている血行をよくします。 むつごろう薬局でお出しする漢方薬の中では、温経湯、加味逍遙散、桂枝茯苓丸、折衝飲、八味地黄丸他に含まれています。