胃腸虚弱型
胃腸が弱くしっかり栄養が吸収できないと、卵が丈夫に育ちません。人参(ニンジン)、膠飴(コウイ)、大棗(タイソウ)など胃腸を丈夫にして体力をつけていく薬草を服用します。
肥満型
身体が弱っていると、子宮内や卵巣内に余分な脂肪がついてしまい、卵管が圧迫されたり、卵が着床できなくなります。余分な脂肪を取り除く牡丹(ボタンピ)、大黄(ダイオウ)、桃仁(トウニン)などの薬草を服用します。
冷え性型
身体が冷えていると卵がしっかり育ちません。果物・ヨーグルト・アイスクリーム・牛乳・パン・生野菜などは身体を冷やします。当帰(トウキ)、呉茱萸(ゴシュユ)、細辛(サイシン)など身体を温める薬草を服用します。
ストレス型
ストレスが多いと身体の筋肉が緊張して血行が悪くなります。卵管の通りも悪くなり、生理が止まってしまうこともあります。柴胡(サイコ)、薄荷(ハッカ)などストレスを緩和させる薬草を服用します。
子宮筋腫・ポリープ型
子宮筋腫やポリープがあると、それが邪魔になって卵が着床できなかったり、成長が止まったりします。ヨクイニンや別甲(ベッコウ)など、筋腫・ポリープを取り除く薬草を服用します。
卵巣嚢種・内膜症型
卵巣嚢種や子宮内膜症があると、卵管が癒着(ゆちゃく)を起こして不妊症の原因になることがあります。体力のある人は桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)ない人は当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)などを服用します。また、田七人参(デンシチニンジン)を加えることもあります。
不育・流産型
妊娠はするのだけれども、卵が育たなかったり、流産しやすい人がいます。卵にしっかり栄養が行くように母体を整えます。お血(おけつ)がひどい人は桃仁(トウニン)、牡丹皮(ボタンピ)などを服用し、栄養が足りない人には、人参(ニンジン)、膠飴(コウイ)などを服用します。
臨床例
8年程前から不妊治療を始めるが、なかなか子供に恵まれない。人工授精3回、体外受精4回。精神的にも肉体的にも疲れて、不妊治療を一時中止して、漢方薬で身体の調子を整えようとご来店。イライラ・精神不安感・不眠を目標に自家製漢方煎じ薬を服用。半年間止まっていた生理が一ヶ月で正常になる。その後、身体を温める自家製漢方煎じ薬に変えて服用してもらい、一年後めでたくご懐妊。 [36才・婦人]
結婚して7年、なかなか子供に恵まれず、4年前から不妊治療。クロミットやHMGなどのホルモン治療を行う。基礎体温もしっかり2層に分かれ、排卵もしているのだが、なかなか妊娠できないとのこと。体質をよく聞いてみると手足の冷えがひどく、冬になると足にしもやけができるほどだという。よく見ると顔色も青白くいかにも冷えそうで、舌の裏を見せてもらうと、静脈のあとが紫色にくっきりと見えていた。これは冷えによって血液がうっ血を起こし、身体の中で滞っている時に起こる症状。すかさず身体の中を温める自家製漢方煎じ薬を服用してもらい、半年すると冷えがだんだん良くなってきて、舌の裏の静脈の色も薄くなり一年後ご懐妊。 [29才・婦人]
過去に3回程妊娠したが、妊娠7~8週目で心拍が停止する。妊娠するといつも決まって出血があるという。妊娠すると出血する場合には、子宮内にポリープがあることが多く、妊娠成立後にポリープの方が大きくなってしまう。この方の体質はのぼせやすく足が冷えてむくみやすくなり、ポリープを取り除く成分を加えた自家製漢方煎じ薬を服用してもらい、3ヶ月後妊娠成立後も漢方薬を服用し続けてもらい、流産せずめでたくご懐妊。[32才・婦人]
過去に3回程妊娠したが、妊娠7~8週目で心拍が停止する。妊娠するといつも決まって出血があるという。妊娠すると出血する場合には、子宮内にポリープがあることが多く、妊娠成立後にポリープの方が大きくなってしまう。この方の体質はのぼせやすく足が冷えてむくみやすくなり、ポリープを取り除くよく苡仁(ヨクイニン)を加えた桂枝茯苓丸加よく苡仁(ケイシブクリョウガンヨクイニン)を服用してもらい、3ヶ月後妊娠成立後も漢方薬を服用し続けてもらい、流産せずめでたくご懐妊。[32才・婦人]