心と身体にホッと安心を

 漢方薬には、煎じる時に飴をいれたり、お酒で煎じたりするものがあります。お酒で煎じるものについては、後々お話するとして、今回は飴についてお話していきます。

 漢方で使われる飴には、消化機能を高めてくれる効果があります。飴の入った小建中湯という漢方薬は、お腹が痛み、ドキドキして、口が渇きやすい方に使われます。「建中」とは、お腹(=中)を建てなおす、築きなおすという意味があります。甘いものを食べると安心して、ホッと緊張がほどけることがあると思います。同じようにお腹の緊張をゆるめてあげるのが、この飴なのです。

 この飴を食品として、料理に使ったり、そのまま食べられる糯米飴を販売することになりました。原料は、すべて国産の糯米、麦芽、水のみを使用しています。砂糖は、陰性の食品で身体を冷やしますが、糯米飴は陽性に分類されます。料理では、煮物のツヤ出し煮崩れ防止に入れたり、豆乳に少しいれてホットミルクにしたり、砂糖代わりに使い道は多様です。

 3月は季節の変わり目、卒業式、入学式と環境が変化してくる時期です。そんなときに、身体のためにも、心のためにもホッと緊張がほぐれる麦芽糖を取り入れてみませんか。ご興味のある方は、ぜひ担当薬剤師にご相談ください。