歯ぐきの黒ずみと漢方薬

39歳の男性。歯医者で歯ぐきの黒ずみを指摘されて治療をすすめられたようですが、その前に漢方薬で試してみたいとご相談にみえられました。

タバコは20代の頃吸っていたようですが、現在は吸っていないといいます。肩こり、手の冷えあり、手の平、足の裏にあせをかきやすいといいます。また、肉料理やラーメンなどもよく食べるといいます。

漢方では、歯ぐきの黒ずみは”瘀血(おけつ)=古血の滞り”と考え、瘀血を除く漢方薬を使います。この方の場合、少し神経質な面もあったため、緊張をほぐす四逆散と瘀血を除く漢方薬を調合しました。飲み始めると、歯ぐきから出血や汁のようなものが出ることがあり、次第に歯ぐきの黒ずみが薄くなってきました。飲み始めて約1年、黒ずみは以前のように薄くなりました。

歯周病と漢方薬(75歳の糖尿病の男性)

75歳の男性。持病に糖尿病があり、2年前くらいから歯周病を頻繁に繰り返すようになったといいます。

Hb A1Cは7.3%で病院からの飲み薬を服用されています。歯周病は、歯ぐきの痛み、腫れがあり、出血することもあります。漢方薬の八味丸と排膿散を調合しました。1ヵ月後、歯の痛み、腫れが和らいできたといいます。さらに3ヶ月がたち、血液検査を行なうと、HbA1Cは6.7%に下がっていたといいます。歯周病のほうは、痛み、腫れは共になくなり、その後も漢方薬を継続されていますが、再発は見られていません。