めまい・耳のつまりと漢方薬(54歳男性:身長170cm体重62kg)

1年前にひどいめまいに襲われ、天井がぐるぐると回り、ひどいと吐いたと言う。病院でめまいの薬や血液の循環をよくする薬をもらって飲んだが、1時的にはよくなるが、また度々繰り返した。また、同じ時期から右耳がふさがるようになり、音が聞こえにくくなった。

聞くところによると、当時はかなりのストレスがあったと言う。もともと性格が几帳面なせいもあり、ストレスには弱いと言う。肩こりも激しい。顔色は、少しくすんだような血色の悪い色である。眠りは浅い。

漢方薬の小柴胡湯(しょうさいことう)を処方。飲みはじめて2週間で、肩こりがとれ、夜ぐっすり眠れるようになったという。そのまま同処方を継続してもらうと、次第に顔色も良くなり、耳のつまりもとれ、めまいも起きなくなった。

小柴胡湯は、ストレスによる体の疲れや緊張を緩和し、肩こりやつまりをほぐし、その結果、耳の三半規管が正常に働くようになったと考えられる。

花粉症と漢方薬(36歳女性:身長156cm体重48kg)

20代の頃より、花粉症になり、春先(2月~5月頃)になると、鼻水、くしゃみ、目のかゆみがひどい。また、ひどくなると頭がボーッとするように重くなることがある。いつもは、市販の点鼻液を使っているが、年々症状がひどくなるため、漢方薬で体質改善をやってみようとドラッグストアーで小青竜湯(しょうせいりゅうとう)という漢方を買って飲んだが効果はあまりなかったため、漢方薬局を訪れて来られた。

既往歴は、小児喘息があり、現在は治っている。また、甘い物や炭酸ジュース類、アルコールを良く好む。軽い冷え性や肩こりらはあるが、その他に特に大きな病気はない。生理も順調。ただ、若干胃が弱く、食べ過ぎると胃がもたれる。

漢方薬の香蘇散(こうそさん)をせんじ薬で処方。飲みはじめて2~3日が経った頃から、鼻水、頭重、目のかゆみが軽くなり、毎日服用していると花粉症が軽くすむ。それ以来、花粉が飛び始める少し前から終わるまでは香蘇散を毎年服用されている。