蓄膿症と漢方薬(17歳男性:身長168cm体重59kg)

中学校に入った頃より蓄膿が悪化し、病院で手術を行うも再発し、漢方で体質改善をと御来局された。症状は、鼻づまりと頭重感、首筋の凝りがあり、鼻水がのどにまわることが多く、黄色い膿状のものが出る。また、集中力が落ちており、長時間の勉強もできない。臭いも気になる。冷たいジュースや牛乳を好んでよく飲む。

漢方薬の葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)を処方。飲みはじめてすぐに多量の膿が出るようになり、2週間あたりくらいから徐々に消失。その後は鼻のとおりが良くなり、頭重感や首の凝りもなくなった。それと勉強にも集中してできるようになった。その後も漢方薬を継続し、約1年で飲むのを止めたが、それ以降は鼻づまりが起きていない。

手術による除去は、一時的には効果があるが、根本的な炎症体質、化膿体質を改善しなければ、また再発する。漢方薬は、体内の血液循環を改善し、奥深くに入り込んだ膿を排出させ、蓄膿が起きにくい体質へと改善する。それと冷たい飲み物や甘い物は、化膿体質を作るので注意が必要である。