72歳の女性の方。猛暑の中、庭の草むしりをしてから調子が悪くなったといいます。体温は、37度前後でかったるく、少し動くと汗が出て横になりたくなるといいます。食欲はやや落ちていて、夜は寝汗が出て熟睡できないといいます。
漢方では、この状態を”血熱”と呼んで、血液に熱がこもっているような状態ととらえます。この方には、血熱を発散させる漢方薬を調合いたしました。飲み始めて1週間後、汗がたくさん出て、その後、身体が少し楽になっているといいます。さらに1週間後、体温は、36.4~5度と平熱に戻り、かったるさも減っているとのこと。それから漢方薬を継続していくうちに、身体も元気になり、草むしりをしても熱中症を起こさなくなったと喜ばれておりました。
40歳の男性。仕事のストレスのためか、2年前より、胸の辺りの筋肉がピクピクと痙攣するようになったといいます。病院でみてもらったところ、脳には異常がなく、痙攣止めを処方されたそうですが、副作用が心配で途中で服用を止めたと言います。また、ひどいときは、痙攣が手や足に及ぶこともあり、気持ち悪いといいます。
体質は、気をよく使われるほうで、取り越し苦労も多く、眠りは浅くて、疲れやすいといいます。また、ときどき残尿感があることもあります。漢方薬は、神経をリラックスさせ、自律神経を安定させるものを処方しました。服用後1ヶ月、筋肉の痙攣が弱まっていると言います。また、夜もよく眠れて調子がいいとのこと。その後も漢方薬を服用し、半年後には痙攣はほとんど起こらなくなりました。