手足のしびれ・不眠と漢方薬

49歳の女性。40歳を過ぎた頃より、手足にしびれを感じるようになり、病院でMRI検査などもしたが、どこにも異常は無かったという。また、同じ時期より、夜、眠れなくなってきたと言う。不安感もある。ただ、睡眠薬を服用したくないので、漢方薬で治らないかとご相談に見えられた。

顔色は、赤くのぼせていて、便秘がある。血圧は140~160㎜Hg/80~90mmHgでやや高い。

漢方薬の黄連解毒湯、応鐘散を処方。飲み始めて2週間後、大便が毎日出て、夜がぐっすり眠れるようになったと言う。また、不安感も減っていると言う。その後も、同処方を服用し、3ヶ月が経った頃より手足のしびれも無くなってきた。また、血圧も下がり、体調が良いといい、現在も服用されている。

顔面痙攣と漢方薬

32歳の女性。3ヶ月前より、右のほおが引きつり、ピクピクと痙攣し始めたと言う。病院で検査をした結果、脳には異常が無く、リボトリールという薬を出され飲んでいたが、妊娠も考えているため、漢方薬で治したいと来局された。

顔色は青白く、肩こり、冷え性、疲労感、歯ぎしりがある。半年前から職場でのストレスが溜まっており、夜も眠りが浅いという。

漢方薬の抑肝散加蔯皮半夏と芍薬甘草湯を処方。飲み始めて1ヵ月後、顔面の痙攣が少し和らいでいると言う。また、夜もよく眠れるようになったとのこと。さらに1ヵ月後、痙攣はほぼおさまり、以前より疲れにくくなって非常に体調が良いという。その後、約半年間服用し、現在は再発はみられていない。