81歳の女性。3~4年前より、動悸、息苦しさを感じるようになったとのこと。夜、突然立ち上がったりしたときなどに息苦しくなることがあるという。病院で不整脈と言われ、発作時にサンリズムという薬を飲んでいたが、最近少し頻繁になり、不安になったため、漢方薬で何かいいのはないかとご来局された。
性格は心配性。胃腸は丈夫で血圧も時々上がるが普段は最高120~140/最低60~80と特に問題は無い。
漢方薬の炙甘草湯と牛黄を処方。飲み始めると、息苦しくなる頻度が減っていき、3ヶ月の服用でほぼ改善され、現在も服用されているがたまに起こる程度で良好だという。
35歳を過ぎた頃より、夜眠れなくなってきたという。寝つきは良いが2~3時間で目が覚め、その後は寝たり起きたりを繰り返すという。また、気分の落ち込みやイライラ感もあり、心療内科へ行こうとも考えたが、薬の副作用も気になり、漢方薬でいいのはないかと訪れられた。
顔色は浅黒く、肌が荒れている様子。肩こり、手足の冷え、手の平足の裏に汗をかきやすい。神経質なほうで、まわりの人間のことや、将来のことが気に掛かる。取り越し苦労も多く、マイナス思考だという。
漢方薬の四逆散料を処方。飲み始めて1ヵ月後、前より眠れるようになってきたと喜ばれた。さらに3ヵ月後、顔色も良くなり、手足の冷え、汗も改善してきた。また、気分の落ち込みやイライラも前より良くなっているという。その後も漢方薬を継続していて調子が良いという。