間質性肺炎と漢方薬(60歳男性:身長170cm体重68kg)

3年前に、肺ガンが見つかり、手術切除、放射線治療を行った。その後、ガンの予後は良好であったが、3ヶ月前より、動悸・息切れがするようになり病院へ。診断は、間質性肺炎だった。(マーカーKL-6:830U /ml)動悸・息切れは、特に階段を登ったときや散歩中にひどくなり、脈も多くなる。

漢方薬の炙甘草湯を処方。飲み始めて1ヶ月が経った頃より動悸・息切れが軽くなってくる。疲れやすさも前より良い。そのまま同処方を継続。半年後の検査でレントゲンで異常なし。KL-6も390U/ml(基準値500U/ml以下)まで下がったと喜ばれた。その後も漢方薬を継続しているが異常はない。

多汗症と漢方薬(52歳女性:身長162cm体重68kg)

2年前に生理が上がってから、汗のかき方が非常に激しくなった。汗は、特に顔や首の周りから多く出るが、脇の下や手の平などにも出る。また、最近顔がのぼせやすくなったという。体質は、胃腸は丈夫だが、甘い物や果物が好きで、すぐに太りやすい。また、色白で疲れやすく、膝の痛みがある。

漢方薬の柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を処方。飲みはじめて1ヶ月、急に来るのぼせは少し減っている気がするが、汗の出方は変わらないと言う。そこで、柴胡桂枝湯と防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)を1日置きに飲んでもらうことにした。それから1ヶ月後、汗が少し減っていると言う。そのまま継続してもらうと、汗は徐々に減っていき、逆に小水が増えて、体重が3kg 落ちたと言う。その後、約2年ほど続けられているが、異常な汗は無くなり、持病であった膝の痛みもなくなっていると言う。