2~3年前より、小水の出が悪くなり、病院へ行ったら前立腺が肥大している診断された。病院で薬をもらって飲んだがあまり効果が無く、漢方を試してみようと来局された。
症状は、尿意をもよおして行っても、すっきりと出ない。夜間にも4~5回起きて小水に行くが、ちょろちょろとしか出ない。前立腺を押して何とか出していると言う。体質は、特に大きな問題は無いが、糖尿病の家系で、血糖値は食後で230mg/dlとやや高い。
漢方薬の牛車腎気丸を処方。飲み始めて10日が経った頃より、小水が良く出始めるようになる。その後も継続。それ以来、小水の出はすっきりと出るようになり、血糖値も食後2時間で90mg/dlと下がったと喜ばれている。今では、約10年経過しているが、漢方薬を服用し続け前立腺は大きくなっていない。
40代の頃より尿路結石ができやすくなり、疲れたり、寝不足が続いたりするときにできる。特に左側の背中やわき腹が痛くなって気付くことが多い。知人より漢方薬で体質改善をすると結石ができにくくなると聞いて御来店された。
体質的には、冷え性寒がりで甘い物を好む。小水は良く出て、冷えると頻尿になる。大便は2~3日に1回。疲れやすくてストレスに弱い。
漢方薬の当帰芍薬散と連銭草(れんせんそう)を一緒に煎じてお茶代わりに飲んでもらうことにした。飲み始めて約1ヶ月、背中からわき腹にかけての痛みがなくなった。その後、お茶代わりに服用しているが、それ以来結石ができることはない。
当帰芍薬散は、冷え性を治すと同時に、瘀血(汚れた血液)を除き、血液を酸性からアルカリ性に傾ける。甘い物は、血液を酸性に傾けるため、摂り過ぎると結石ができやすくなる。また、連銭草は、昔から結石に良く効くと言われている民間薬で、漢方薬と一緒に飲むことで石(結石や胆石など)のできにくい体質になる。