汗疱(かんぽう)と漢方薬(32歳の女性)

32歳の女性。4~5年前より、足の指や裏に水疱ができ始めたと言います。初めは水虫かと思い、水虫の薬を付けたようですが改善せず、病院へいったら、汗疱と診断されたと言います。ステロイドの塗り薬をつけると、痒みは多少治まるようですが、汗疱自体は改善が見られず、肌はぼろぼろと乾燥して皮がむける状態だといいます。

性格は、緊張して手の平や足の裏に汗をかきやすいといい、甘い物や外食もするといいます。漢方薬の煎じ薬(身体の緊張を緩め、手の平、足の裏の汗を改善する)と粉薬(膿を出す)を調合。飲み始めると、水疱がどんどんでてきて破裂し、次第に減ってきたと言います。半年間の服用で完治し、その後の再発はみられていません。

アトピー性皮膚炎と漢方薬(22歳の女性)

22歳の女性。高校生の頃より、肘の内側、手首、首の周り、まぶたの周りにアトピーが出始めたといいます。ずっと病院のステロイド剤をぬって痒みを抑えていたようですが、なかなか治らず、漢方薬で根治させたいとご相談にみえられました。

体質は、小児喘息があり、小学5年の頃完治したといいます。甘い物、スナック菓子を好み、肉料理やラーメンなどのこってりとしたものもよく食べると言います。生理は順調で、手足の冷えがあります。また、アレルギー性鼻炎もあります。

漢方薬は、痒みや炎症を抑えるのではなく、体内の毒素(脂質類、リンパ液など)を排出させてアトピーを根治させることをお伝えし、荊芥連翹湯(煎じ薬)を調合しました。また、脂っこいもの、牛豚肉類、多量の甘い物を控えてもらうことにしました。服用1ヵ月後、患部から汁があふれてきたと言います。服用2ヵ月後、まだ汁が出てきますが、1ヶ月目より引いていると言います。その後も漢方薬を継続していき、約半年でほぼ完治しました。