陰部の痒みと漢方薬

38歳の女性。2年前より、陰部に痒みが出始め、病院で塗り薬をもらいつけると痒みは治まるが、止めるとまたすぐに痒くなるといいます。ずっと塗り薬をつけていたそうですが、なかなか治らないので、漢方薬を試してみようと来局されました。

身長は160cm、体重52kg。足は冷えますが、顔は赤く、のぼせやすいと言います。月経は順調で、月経痛はあり、鎮痛剤を服用すると言います。好きな食べ物は、甘い物、ワイン、などで、大便は3~4日に1回、小水は日に5~6回といいます。

漢方薬の黄連解毒湯を処方。飲み始めて2週間後、大便が毎日出るようになったといいます。さらに2週間後、痒みが減ってきたとのこと。そこからは塗り薬をつけるのを止めて、漢方薬のみを服用してもらうことに。その後は、徐々に痒みが無くなっていき、半年後には完治しました。

掌蹠膿疱症と漢方薬(49歳女性)

49歳の女性。29歳のときに一人目を出産し、その後より掌蹠膿疱症が出始めたという。病院でもらった塗り薬をずっとつけていたが治らず、漢方薬を試してみようとご来局された。患部(手の平、足の裏)は、湿疹がたくさん出ていて、ステロイド軟膏を塗りつづけていたせいか、真っ赤に腫れて、皮がガサガサになり、痛痒いという。

漢方薬の小柴胡湯と三物黄ゴン湯を処方。また、紫雲膏を塗ってもらうことにした。飲み始めて1ヵ月後、黄色い汁がかなり出てきて、皮がガサガサとかなりの量がむけているという。これは漢方薬のメンゲン反応という好転反応で、悪いものを1度出し切ってから病気を治します、とお伝えし、さらに1か月分をお出しした。1ヵ月後、まだ汁は出るが、以前より減っているという。さらに1ヵ月後、汁はほとんど出なくなり、湿疹も減っている。その後は、次第に赤みも引いてきて、約1年間の服用で完治した。