アトピー、慢性鼻炎と漢方薬(19歳女性:身長168cm体重58kg)

もともと小さな頃よりアトピー性皮膚炎があり、中学に入った頃より悪化し始め、その頃より、アレルギー性鼻炎も出始めた。始めの頃は、ステロイドで抑えていたが、改善が見られず、病院の粉の漢方薬も服用してみたが改善が見られなかったため、知人の紹介で来局された。

首の周りや顔がガサガサとしており、肘の内側、背中、膝の裏にジュクジュクとした湿疹がある。何年かステロイドをつけていたためか、患部は黒く、皮膚が分厚くなっている。体質は、健康体で生理も順調にあり、活発なタイプ。鼻はつまり気味。食事は、肉類やラーメンなどを好み、甘い物も食べる。大便は2~3日に1回。

漢方薬の荊芥連翹湯を処方。飲み始めて2週間が経った頃より、患部から黄色い汁が出始めたという。そのまま頑張って継続してもらい、2ヵ月が経った頃より汁は出なくなり、改善が見られ始めた。それから約2年服用。良くなったり悪くなったりを繰り返しながらだが、アトピーは完全に無くなり、鼻炎も改善された。

顔、背中、おしりの吹き出物と漢方薬(28歳男性:身長169cm体重64kg )

3年前ごろより、吹き出物がひどくなり、以前は顔だけだったのが、背中やおしりにまでできるようになった。市販の塗り薬を塗ってみたり、ビタミン剤を飲んだり、病院で処方された抗生物質を飲んでみたがあまり効果がなかったため、漢方薬を飲んでみようと来局された。

吹き出物は、芯があり、赤く腫れて炎症している。体質は、特に大きな病気は無いが、大食漢で、カップラーメンや缶コーヒーを好む。大便は日に1回。アレルギー性鼻炎があり、鼻はいつもつまり気味だという。

漢方薬の荊芥連翹湯を処方。それと、カップラーメンを止めて、缶コーヒーは無糖にしてもらうことに。1ヵ月後来局されると、大便がいつもより多く出て体調が良いとのこと。吹き出物はまだあまり変わらず。同処方をさらに1ヶ月飲んでもらうと、大きな吹き出物は出来なくなり、おしりにあったものも痛くなくなったと言う。さらに同処方を継続してもらい、だんだん吹き出物が無くなっていき、約1年飲んだ頃から全くできなくなった。

荊芥連翹湯は、身体に溜まった”食毒”を排泄させる。この方は、元来大食漢のため、かなり食毒が溜まり、それが吹き出物として姿を現していた。漢方薬は、この毒を大便に排出させて、吹き出物を身体の中から治す。