以前から、わきの下や下腹など、皮膚の柔らかいところに痒みを伴う湿疹が出ていた。いつもは病院でもらっているステロイド系の塗り薬をつけたら治まっていたが、ここ一年ひどくなり、薬を塗っても治まらない。まだ数もだんだん多くなり、今では太ももやお尻にもでき始めた。とても痒くて、かき崩すと黄色っぽいような水が出てくる。
体質は、色白で汗をかきやすく、お腹の肉は柔らかくぶよぶよとしているという。また、甘いものを好み、菓子パンやチョコレートなどをよく食べる。大便は2日に1回。生理は順調である。
漢方薬の防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)を処方。飲みはじめてから、お小水の量が増え、大便も毎日出るようになった。1ヶ月がたった頃には次第に痒みが軽くなり始め、3ヵ月後には湿疹もほぼなくなった。また、漢方薬を飲みはじめてからみるみる体重が減り、68kgあった体重は3ヶ月で62kgまで減った。
この方は、典型的な”水毒体質”である。水毒の方は、体に余分な水が溜まりやすく、太りやすい。また、水っぽい湿疹も出来やすくなる。甘いものは、水毒の原因になるので、摂りすぎに注意しなければならない。この方も治ったと油断して、また甘いものを食べ過ぎてしまうと、元の体質に戻ってしまうだろう。